売買単位の本質

1、株式の売買単位について
卵のパックは6個入りや10個入り、缶ビールは6本入りや1ケース24本入りになっている。このようにある程度まとまった数になっているのは、ばら売りにすると手間がかかる為だ。株式も同様で、証券取引所で売買する場合、最小の株数である売買単位が決められている。売買単位が100株の会社の場合、株価が1000円であれば、100株×1000円となり、少なくとも10万円と手数料が必要となる。

2、売買単位引き下げの狙い
1000株単位の銘柄が次々に100株単位へ変更をしている。これにより、株を購入するのに最低限必要な資金が少なく済む為、所持金に限りのある個人投資家が購入しやすくなるという効果が期待されている。多くの個人投資家は、配当や中長期の資産形成を重視していて、株式を長く保有する傾向が強いとされている。その為、目先の業績で売買を繰り返す可能性が少ない安定株主として株価の下支えに繋がる他、買収防止策として一定の効果があると考えられている。

3、今後の課題
株主が増えれば、株主総会の案内状の数の増加などで企業側の負担は増す。また、最低投資金額が大きく下がることにより、株主が急増すると対応が追い付かなくなる恐れも出てくるだろう。既存の株主からしてみれば、株主を増やすよりも企業価値を高めてほしいという声が多くなるのも自然の流れだ。そこで多くの企業は売買単位の引き下げと同時に、発行済み株式数を減らして1株当たりの価値を高める株式併合を行っている。複数の株式を1株に束ねて、1株当たりの価値を調整することが狙いだ。例えば、5株を1株に併合する場合、発行済み株式数は5分の1に減るが、理論上1株当たりの価値は5倍になる。1000株から100株にするだけでは、最低投資金額は10分の1になるが、同時に5株を1株に併合すると理論上は、最終的な投資金額は元の2分の1になるという計算だ。