FXをはじめる前に

FXにはいくつかの取引方法が存在します。また、それを投資スタイルと呼び、おおまかに分けると『スキャルピング』『デイトレード』『スイングトレード』といいます。スキャルピングは一回あたりの取引で1銭~数銭の利益を狙う超短期売買型の取引手法で、デイトレードは10銭~1円近くの利益を狙う、いわばその日のうちに決済する取引手法のことです。

最後にスイングトレードですが、2日から一週間ほど保有する長期売買型で、利幅も大きくスワップポイントも期待できる取引手法です。

このように投資スタイルには様々な種類が存在しますが、日中仕事でFX取引ができない人はスイングトレードを選択する等、自分に合った投資スタイルを確立していくことが重要となってきます。ただし一日数分の取引でも十分に利益を狙っていくことができるので、ほとんどの人は日中にFX取引ができなくとも、寝る前に数十分だけ…というデイトレードスタイルを選択しているのが現状のようです。

~とにもかくにも口座開設!~

FX取引を始めるにはまず取引業者に口座を開設しなければなりません。口座開設はほとんどの場合インターネットで受け付けています。そこで大事になってくるのがまず、どの取引業者を選ぶのか?です。ではどういう取引業者を選ぶのが賢いのか?そのポイントはいくつかありますが、まず手数料はできるだけ安い業者を選ぶようにしましょう。

レバレッジももちろん重要ですが、日本国内の取引業者は金融庁の規制により25倍が上限となっているのでどの業者を選んでもそれほど大差はありません。また、重要なポイントとして、スプレッドや最低取引量等があります。特にスプレッドは実質的な取引コストになるので良く検討してから決めると良いでしょう。

これらを決めたら次は口座開設です。口座開設はすぐに出来るわけではないので開設希望の取引業者の案内に従って手続きを進めましょう。また、申込みには住所や指名、本人確認書類等も必要となってきます。その後取引業者の審査が入り、審査をパスしたらとうとう口座開設です!さっそく証拠金を口座に入金しFX取引を始めてみましょう。

~指値注文と成行注文とは?~

投資業界で良く使われる言葉である指値成行。この基本的な注文方法である指値注文成行注文について説明していきます。まず指値注文とは自分が買いたいと思ったレート、または売りたいと思ったレートを指定する方法の事をいいます。

例えば1ドルが109円85銭の時、1ドルが109円45銭まで下がったら買ってもいいと思えば指値109円45銭と指定して注文します。その後、注文期間内に期待した通りの値になれば売買は成立します。これを指値注文と呼び、注文期間も指定することが可能です。

ただし、期待した通りの値動きにならなければ売買は不成立となります。これに対し成行注文とは、注文した時点での価格で売買する方法の事で、画面に表示されるチャート等の値動きを見ながら自分のタイミングで注文ボタンを押し売買を成立させる注文方法です。

ただし取引業者に注文が届いた時点での価格で売買が成立するので、注文が届くまでにわずかなタイムラグが生じ、約定価格にズレが生じる可能性があります。また、成行注文は売買が必ず成立するので、損切りをしたい場合、利益確定を急ぎたい場合に使用します。とくに損失を最小限に抑えるのに有効な注文方法です。

~IFD注文とは?~

為替市場は24時間開いています。それがFX取引のメリットですが、逆に24時間ずっとパソコンの前に張り付いているわけにもいきません。更に目を離した隙に思わぬ損失を被る事もあります。それらを避ける為にとても便利な機能が自動売買注文というツールです。

指値注文も自動売買注文ですが、IFD(イフダン)注文は取引成立後に次の決済のための注文が自動的にセットされます。これを利用して、例えば1ドル110円でドルを買うという注文と同時に、1ドル111円になったらドルを売るという注文を出しておきます。二つ目の反対売買の注文は最初の注文が成立した時に始めて有効となります。IFD注文はもちろん利益確定を想定して出しますが、パソコンの前から離れなければならない時など、損切りの際にも利用できるのです。

~OCO注文とは?~

FX取引では注文方法も多種多様です。その一つが、2つの注文を出して一方の注文が成立した場合にもう片方の注文が取り消される。これがOCO注文というものです。

なぜそんなことを?と思った方もいるでしょう。例えば1ドル110円で買いポジションがあったとします、現在円安が進行し1ドル112円になって2円の利益が出ています。この状態で決済をすれば2円の利益が確定しますが、更に円安が進行すればその分の利益が得られません。逆に円高になれば利益が減ってしまう、あるいは損失を被る可能性も出てきます。そこで、113円の指値の売り注文と111円の逆指値の売り注文を同時に出すのです。これが決済注文を同時に二つ出せるOCO注文のメリットです。

また、利益確定と損切りの値幅を同じに設定すれば勝率が5割なら収支は変わらずですが、同じ勝率5割でも、利益確定の値幅を大きくしておけば理論的にはプラス収支となるわけです。 ただし、想定以上に変動が大きいときは利益確定の利幅を変更する前に利益確定されかねません。また、注文の半分だけ、といった一部だけの決済注文もできないといったデメリットも存在します。

~IFO注文とは?~

FX取引には多くの注文方法が存在するのは理解してもらえたかと思います。今回紹介するのは、IFO注文と言って、前回紹介したIFD注文とOCO注文をミックスさせた注文方法です。複雑に考えてしまうと理解し辛いかと思うので、例えを出して説明したいと思います。

まずIFO注文というのは、最初の注文が成立した後、自動でOCO注文が発動する…という注文方法になります。例えば1ドル107円の時、1ドル106円で買い注文を出します。この注文が成立した場合に次のOCO注文が自動的に発動されるように設定します。つまり、1ドル108円で売りという利益確定の注文と、1ドル105円で売りという損切りの注文を同時に出すことが可能なのです。

IFO注文のメリットは、新規、利益確定、損切り、という三つの注文を同時にできるところにあります。 これらの注文方法はその仕組みさえ理解出来ていれば、常にパソコンの前に鎮座する必要も無く、自分の思い通りの投資スタイルを形成できる というところに最大のメリットがあります。

しかし注意したいのは、FX取引を取り扱う業者によって、可能な注文方法と、そうでない注文方法が異なるという点です。自分にあった生活スタイル・投資スタイルを実現出来る取引業者を選ぶのも重要な選択となってくるでしょう。

~売値と買値について~

実際に取引を行う前には、取引画面がどのようになっているのかを知っておく必要があります。チャート分析には、ローソク足の形や移動平均線の動きなどと見る項目は色々とありますが、まずは基本中の基本を抑えましょう。とても重要なことは、「買いたい」「売りたい」と思ったときには、どこをクリックしたらよいのかを理解しておくということです。

通貨の価格には『売値(Ask)』『買値(Bid)』の2つがあります。この売値と買値の差を『スプレッド』といい、この差額が金融商品取引業者の取り分となります。つまり投資家側から見れば、逆に取引コストということになります。

実際に価格表示を見れば分かるように、売値は買値を上回っていることが分かると思います。これがスプレッドなんだ、とまずは認識して下さい。

ただ、間違いやすい点があります。それは、『Bid』は「売りたい」と思うときに、『Ask』は「買いたい」と思うときにそれぞれクリックをします。

ちょっと考えてみましょう。Bidとは、「業者がこの価格で買いますよ」と提示している価格です。裏を返せば、為替取引参加者(投資家)は、この金額で「売ります」と意思表示をしたら、約定するということなのです。

Askの場合も考え方は全く同様です。最初は紛らわしいと感じるかと思いますが、このような背景は特段覚えておく必要もありません。

売りたいときは『Bid』で、買いたいときは『Ask』であると覚えてしまっても良いかもしれませんね。

~損切りの重要性について~

株式市場の場合は、対象となる銘柄を取り巻く経済環境以外にも、ごく一部の投資家の思惑で株価が大きく変動してしまうケースが頻繁に発生します。特に、時価総額が小さい銘柄ほどわずかな取引で大きく動いてしまうので、想定外の変動リスクが高いと考えています。これに対してFX取引では、市場規模の圧倒的な大きさから、ある程度規則性のある比較的綺麗なチャートを描くことが多いのです。

ただ、FX市場には世界中の投資家が多数参加しており、更に貿易の決済手段に利用されたりもしています。このように、とても膨大な資金が絶えず流入しているので、ファンダメンタルズの方向へ素直に反応しトレンドが継続するケースもあります。

その為、一度大きく一方向へ動き出すとそのトレンドが暫く続くことになります。そろそろ相場が転換するだろうと高をくくって【逆張り】をする、このことがいかに危険であるかということが理解できると思います。

つまり、知らず知らずの内に思惑と反対の方向に相場が突き進んでしまい、終いには自動的に強制決済されてしまうのです。この強制決済のことを【ロスカット】といいますが、ロスカットされてしまうということは資金の大半を失ってしまうのと同じことです。このような事態を未然に防ぐためにも、「ここまで、反対に進んでしまったら手仕舞いしよう!」というポイントを予め決めておき、そのレベルで損切りを設定しておくことが大切になってくるのです。

~ピップス【Pips】で考える習慣~

FXの取引でよく出てくる表現として、ピップス【Pips】があります。例えば、「私は、今日20ピップス取りました!」という表現をしたりします。1ピップスとは、為替が変動する際の最小値のことです。

何故、そんな言い方をするのか?という疑問を抱く方も多いかと思います。考えてみましょう。FXでは様々な通貨ペアで取引をすることができます。

例えば、ドル円であれば1ドル105円25銭という言い方でしょうし、ユーロドルのようなドルストレートであれば、1ユーロ1.1234ドルという言い方をします。

通貨に寄って単位が異なっていますので、統一した表現方法であるピップスを使い、どのくらいの稼ぎを出したのかを簡単に把握できるようにしているのです。

1ピップスとは、その通貨の補助単位を更に100で割ったモノが相当します。現在流通している米ドルの補助単位はセント、そして英ポンドの補助単位はペンス(ペニー)です。つまり、1ピップス=0.01セント=0.01ペンスということになります。

ここで紛らわしいのは、日本の通貨です。日本の通貨で、【銭】という単位は現在では実際には流通していませんね。その為1円を最小と考えて、1円の100分の1、つまり1銭が1ピップスということになるのです。ピップスとは【Persentage in points】 のことで、ただ単にポイントと言っても同じ意味を現します。

ここで注意してほしいことがあります。
それは、桁の読み間違いが発生しやすいという点です。
クロス円では、1銭が1ピップスですから間違いは起こしにくいかと思いますが、問題は桁数の多いドルストレートの場合です。例えばユーロドルで、【1.1230】で買って【1.1240】で決済したとします。

小数点以下4桁目が1ピップスですから、【10ピップス】の儲けを出したことになります。ただ、FX業者によっては小数点5桁目までの表示をしています。5桁目は0.1ピップスですので間違いないようにしましょう。  以上のように、表現方法をピップスで統一することにより、どの通貨ペアで取引をしたとしても、どのくらい獲得できたかの尺度として共通認識が可能となります。

取引量が異なれば、当然のことながら損益は大きく変わってきます。その為、技術力を客観的に把握する為にも、金額ではなくピップスで考えることを習慣にしましょう。